【No32 失敗した人には頼み事をプレゼントする。】
2018年8月9日(木)
人間にはどうしても避けられない不可抗力の失敗があります。
物を壊したり飲み物をこぼしたりする失敗などです。
和気あいあいとしている雰囲気のなかで失敗をされてしまうと、どうしても緊張がはしります。
緊張は恐れから生じているため愛とは180度反対の心理で好ましくありません。しかし失敗をした人がどんなに真剣に謝っても空気は良くならないのです。謝るとはマイナス1を一度ゼロにする意識だからです。
たとえばお店でお皿を落として割ってしまった店員さんがいるとします。ほとんどの店員さんは「失礼いたしました」とお店にいるお客様全員に聞こえるように伝えます。しかし謝ってもお皿を割る前の空気には、なかなかも戻りません。(お皿を割る前の空気が非常に悪い場合は良い失敗と判断できます。お皿が割れたことで膠着していた空気に入れ替えのチャンスがやってこれるからです。)
人がだす緊張・恐れの中和は、少し時間がかかるからです。お客様が気を取り直すには、それなりに時間が必要です。ただこの緊張・恐れを放置していると次のトラブルをまねく災いの種となってしまうので注意です。悪い問題は連鎖する特徴をもっているからです。
不可抗力の失敗で空気がにごっているとき、どうするのか?
それは頼み事をして雰囲気を変えてあげるのです。
緊張がただよう空気のなかで店員さんに簡単な頼みごとをお願いします。「お水をください」「注文をお願いします」「メニューをください」など何でも良いです。失敗していた人に「あえて」声をかける人は「さあ、失敗はもう忘れて次のステージに進みましょう」とメッセージを伝えているのです。
頼み事をされた人は「次の仕事を与えられた許し」・「今の失敗にいつまでも執着できない意識」・「失敗を過去にして人生を前進させるキッカケ」を与えられたので、気持ちが一瞬で前向きになります。
この気持ちが緊張したり凍ったりしている空気を和ませていくのです。前向きな気持ちは愛ですので恐れを空間から消滅させたのです。
不可抗力の失敗をしてしまった人に瞬間的に頼み事ができる人は愛がある存在といえるのです。
本橋良太